1日目

810

13時に池袋バスチケットセンターに集合。ついに910日のリーダー養成合宿が始まります!覚悟はしていたものの、信じられないくらい重くなったザックと都会の暑さにやられたのかもう既にダウンしている人もちらほら…?この日は本当に暑かったにも関わらず、なんと監督、みうさん、沼田さん、千洋さん、丸山さん、石井、ふみかちゃん、りおちゃんがお見送りに来てくれました。さらに沢山の差し入れを頂きました!ありがとうございました!バスに乗ってからもずっと手を振ってくれて、私はこの時点で泣きそうになりました()10日なんて未知数で不安でいっぱいですが、とにかく頑張るしかないという思いで出発しました。

 

その後20時頃富山駅に到着。今夜の寝床を探し夕食へ向かいます。富山名物!とはならずワンゲル御用達サ○ゼへ。お腹も膨れ明日から始まる山行にむけ眠りにつきました。中曽根

 

2日目

811

富山駅でのビバークを終え、各々30キロ弱あると思われるザックをふらふらになりながら背負います。あと9日もこの荷物を背負っていかなければならないと考えると気が滅入りました。しかしリー養に来たからには一回り成長して帰ってきたい。そう気持ちを入れ直し、タクシーに乗り込みます。富山駅から1時間半ほどかけ、折立登山口に到着。天気は良好。しかし今日が山の日だったためか人がやけに多く、道を譲りあうのに苦労しました。また登り始め2時間は急坂の続く道で心が折れかけましたが、それ以降は緩やかな上り坂となり、ついにキャンプ場手前の太郎平小屋に到着しました。ここは水も豊富で、小屋の周りは平らな地面。景色も素晴らしく水晶岳も見ることができました。この素敵な場所でもう少しゆっくりしていきたかったのですが、人が多すぎてテント場を確保できるか怪しかったため、先を急ぐことに。太郎平小屋から20分かけて本日の宿泊場所である薬師峠キャンプ場に到着。「とにかく人が多い」というのがこのテント場の印象で、到着もそこまで遅くはなかったのですが、すでに80張ほどのテントがありました。そのため思ったような場所をとることができず、傾斜面にテントを張ることになってしまいました。夕食に関しては文句のつけようがないほど美味しかったです。この日のメニューは鶏肉の丼物だったのですが、おそらく下界で食べても山で食べるのと同じくらい美味しく感じるだろうと確信するほどでした。お米の加減も完璧で、先輩方からもおいしいと言っていただけました。寝る場所は良くありませんでしたが、美味しい料理を食べることができ、幸せな気持ちでこの日は就寝しました。大久保

 

3日目

812

今日はみんながそれぞれ想いをはせていた(笑)念願の薬師岳に登る日です!前日に比べて人は少なく登りはスムーズに行くことが出来ました。雲海と登ってきた道をみながらの景色はやはり夏合宿ならではのもので人間ってすごいなと改めて実感しました。 そうこうしているうちに薬師岳に到着!!山頂には薬師如来像というお地蔵さまが崇拝されていてそこでこの合宿のみんなの安全と天気をお祈りしてきました。 そしてここからは昨日の薬師峠キャンプ場の混雑具合から今日の最終目的地であるスゴ乗越小屋も相当な人がいるのではないかという判断で2年生は薬師岳から男子を先抜隊(タイムリーパー)←これ流行らせたいそうです(笑)として先に行ってもらうことにしました。 さて、ここまではよかったんです。ここからが地獄の始まりでした。どんなにどんなに歩いても北薬師岳にたどり着かない...()タイムコース30分とか嘘です。もっと大変だったのは間山。ガレ場で滑りやすく何回転んだことか( `ー´)ノやっとの思いでテン場に到着しました。そこで食べたポテトサラダは絶品でみんなの体力も少しは回復したと思います。小野

 

4日目

813

スゴ乗越小屋からアップダウンの激しい道を6時間かけて五色ヶ原キャンプ場に向かいます。このリー養で雨は果たして降るのかと疑うくらいの快晴が連日続き、この日も気持ちよい山登り日和となりました。出発してすぐ、小野さんが起こしたちょっとしたハプニング。それもリー養を終えてみれば、楽しかった思い出の一つです。そんなハプニングから始まったこの日は、急登を登っては降り、登っては降り、いくつ山を越えたのか、、、“山”をく感じる一日でした。

五色ヶ原キャンプ場へと続く木道が見えた時の喜びと言ったら!!!

リー養始まって初の落ち着いたテン場。12時ごろには到着していたため、洗濯をしたり、水浴びをしたりと思い思いの時間を過ごし次の日に備え就寝しました。田中

 

5日目

814

この日は五色ヶ原キャンプ場から立山を経て剱沢キャンプ場に向かう行程で実働時間は8時間50分、この日が個人的に一番つらかった行程である。この日は2時起床と朝が苦手な僕を苦しめる中いけしゃあしゃあと寝袋を片付け、早々にお湯を沸かす準備をする内藤君、もう10分ほど寝かしてはくれないだろうか。

4時霧が立ち込める中剱沢へと向けて出発である。この日はいくつの山を越えたのだろか、アップダウンが幾度となく続き我々の体力を奪っていった。龍王岳までは順調だったのだが、立山の雄山というところでそれは起きた。突然先頭の小野さんが「痛い!」と叫びだしたのである。彼女いわく何らかの虫に刺されたのだというのですぐ近くの小屋で見てもらう事となった。幸い何事もなかったので一安心である。患部を見ていただいたパトロール隊によると立山には人を刺す虫はいないとのことなので、いまだ彼女が何に刺されたのかは依然として謎のままである。

 

 行程の終盤に差し掛かったところでライチョウが我々の目の前に現れ、ライチョウを初めて目にする者もいたため心身共に衰弱していた我々を元気付けてくれたライチョウには感謝したい。道中ハプニングがあったが無事剱沢までたどり着く事ができ翌日の剱岳登頂に向けて各自気持ちを高め、泥のように眠ることとなった。伊藤

 

6日目

815

今日の行先はこの合宿メインの劔岳。前々から雨の場合は危険なため登らないと決めていた劔岳ですが、朝の天気は曇り。雨が降りそうな感じもありましたが、一応劔岳手前の剣山荘まで移動。途中雲の間から朝日が見えることもありましたが、山荘に着く頃には弱い雨が降り出してしまいました。また山荘で天気を確認したところ、今日は天気の回復する見込みがないとのことで、この日の劔岳は諦めるしかなくなっていまいました。やはりこの合宿メインの山だっただけにみんなのショックは大きいようで、重苦しい空気が漂っていました。剣沢キャンプ場に戻り、2年生全員で今後のことについてミーティング。大きな論点としては、今日停滞して明日劔岳に行くか、もしくは晴れるか分からない明日に望みをかけるよりいっそ劔岳を諦めこの先の行程をこなすか、でしたが議論の末この日は停滞となりました。雨に予定が狂わされたのは残念でしたが今思うと、どちらの結論に至ったとしても2年生同士で真剣に意見を言い合うことのできたのはとても有意義な事だったのだと感じます。これから先の合宿でもこういうことをしていけるようにならなければと思いました。

また停滞というのも悪いものでもなく、佐藤主将から教えてもらったトランプで遊んだり、マシュマロを食べたりと、長いと思われていた停滞生活はあっという間に過ぎ明日に希望を託し就寝しました。大久保

 

7日目

816

昨日は話し合いの末に停滞。鹿島・五竜は諦めて剱岳に望みを掛けることにしました。思いが通じたのか、今日は晴れ。絶好の剱日和になりました。昨日と同じ剣山荘までの道も気持ちが違います。

剣山荘に到着。天気予報を見ると、予報は晴れ。つい剱岳に登ることができます。みんながヘルメットを借りると言うので、私も借りることにしました。(ヘルメット無しは剱岳では浮きますからね。)最後まで渋っていた小金谷さんも結局は借りていました。日本人らしい集団心理で全員がヘルメット装着。何とも言えない安心感。山に来た感があります。

そして出発です。剱岳は危険箇所が多いので先頭と最後尾は3年生の隊列で向かいます。剱の前半戦。一服剱、前剱付近。鎖場もあり急な岩場が続くのですが、正直に言うとここら辺の記憶はあまりありません。剱岳に気持ちが行ってしまっていたのでここまではあっという間に感じました。

 

ここからは剱岳の核心部へ突入です。鉄でできた細い橋。鎖場が続き、その先には「カニのたてばい」という急登が現れます。約17メートルある垂直の壁を足場と鎖を駆使して登って行きます。合宿前ミーティングでさんざん脅された場所でしたが、実際に行ってみると意外にも楽しい。確かに落ちれば死にますが、適度な緊張感のドキドキはむしろ楽しかったです。たてばいを登りきり、岩場を登っていくともう山頂。さっきまでは晴れていましたが、着いた途端に雲がかかりすっかりガスってしまいました。登れただけ良かったねと励まし合いつつ下山道を行きます。

下山道には「カニのよこばい」という事故多発の難所があります。細い岩場を横ばいに進むような道ですが、こちらも実際に行くとそうでもない。確かに落ちれば死にますが。帰りの道は行きとほぼ同じ道でしたが倍以上に長く感じました。目標を達成してしまったからでしょうか。こうして油断すると事故につながってしまうのでしょうね。無事に剣沢キャンプ場まで戻り、テントを片付け、いつものザックで温泉がある雷鳥沢雷鳥沢キャンプ場まで向かいます。約3時間の短い行程です。中継ぎ的リーダーはナイトウが務めます。ここは誇張でもなく本当にあっという間。毎日何時間も歩いてきた私たちにとって3時間程度は一瞬です。すぐに雷鳥沢へ。各自温泉に向かいます。

雷鳥沢にて3年生から提案が。前日の2年生の話し合いでは鹿島・五竜は諦めるということになっていました。3年生からの提案は、ロッジくろよんを通りすぎて扇沢駅でビバーク。次の日に冷池まで向かってピストンで鹿島槍ヶ岳の南峰まで行くというものでした。

ここでは詳しくは書きませんが、夕食後や夜中に2年生で何度も話し合いました。全員が全員納得する結論を見つけるために長い時間を使いましたが、最後は鹿島槍ヶ岳に登ることを決めました。みんなでこの時出せる一番の答えだったと思います。11人の思いをぶつけたり、後悔しないためにみんなで話し合ったこの夜はリー養の中でも印象深いものでした。

夜遅くまで話し合ったので興奮して全然眠れませんでしたとさ。内藤

 

8日目

817

朝から雨。それでも行くしかありません。この日の行程は昨晩話し合って変更した通り雷鳥沢キャンプ場からロッジくろよんを経由して扇沢駅までの予定。行動時間は普段に比べたら大したことない日でしたが、一の越山荘からロッジくろよんまでの道があまり評判が良くないうえにあいにくの天気。全員が不安を抱えていました。歩き出してからどんどん雨脚が強くなり休憩する間もないまま一の越山荘へ。小屋の方に聞くと今日1日これから天気が良くなることはないし、この天気でその道はオススメしないとのこと。全員で今日これからのことを話し合い、いろいろな意見が出たものの安全を考慮して一の越山荘から室堂まで降り、そこからトロリーバスなどの乗り物を乗り継いで扇沢駅まで行くことに決めました。

さっきまで山に居たはずなのにあっという間に下界に着いてしまって不思議な感覚でした。長い長いリー養もあと2日。私にとってこんなにつらい山は初めてで11日を乗り越えていくので精一杯だったけど、いつの間にか8日間過ぎていて本当に皆に支えてもらってここまで来れたなと感じました。あと2日、気を引き締めて皆笑顔でゴールすることを祈り就寝。中曽根

 

9日目

818

9日目に入り、リーダー養成合宿も終わりが近づいてきました。この日は鹿島槍ヶ岳を目指して、扇沢を出発し冷池山荘で一泊します。

まず扇沢から登山道である柏原新道を目指し15分ほど歩きます。そして柏原新道から本格的に登りはじめます。今回の柏原新道は傾斜もきつくなく、歩きやすい道が続いていきます。途中に細い崖道がありましたが、それ以外は危険なところも、歩きづらい道もなく、すいすい登っていきました。3時間ほどで種池山荘に到着し、珍しく3年生隊に追いつかれもしなかったのでここで長めの休憩を取ることにしました。そして冷池山荘を目指し、爺ヶ岳を越えていきます。

種池山荘から冷池山荘までの道はほとんど砂利道で少し崩れやすいぐらいで歩きやすく、急登もなくきつくはありませんでした。なので、ここでもサクサク進んでいき、爺ヶ岳南峰、中峰と登っていき、それぞれ南峰・中峰で写真撮影と休憩を取りました。中峰を出て冷池山荘まであと少しとなりましたが、段々と雲行きが怪しくなっていき、寒くなってきました。そしてしばらくすると雨がぽつりとやってきたので、ここで一旦レインウェアとザックカバーをつけてまた出発。その後すぐに山荘に到着したのですが、思った以上にテント場まで遠い!7~8分山荘から歩いてようやくテント場に到着し、雨も気になるのですぐにテントを立てました。テントを立て、ザックも入れたら昼ご飯。沼田さんからの差し入れのパエリアをみんなで分けました。とても美味しかったです。ありがとうございました。そして、ゆっくり休み、夕飯を食べて、就寝。リー養最後の一泊も終わりを迎えました。徳重

 

10日目

819

起きてすぐ、早朝だか、ド深夜だか、よく分からないぐらいの時間帯。周りは薄暗く空気が澄んでいる。そこでただボーっと星空を眺めたり、寒さを楽しんだり、トイレで格闘したり笑。そんな山の朝が私にとって最高の時間だったりします。リー養の中でも今日の朝は格別でした。テン場の周りは一面雲海。そこ全体が雲の上に浮かんでいるようで、「まるで天国」そんなありきたりを絵に書いたような風景でした。これは写真では伝わらないかな、たぶん。

 

今日のリーダーはナイトウです。薬師岳からの先発隊のリーダー、剣沢から雷鳥沢までの短い行程のリーダーなど、中継ぎエースとして絶対的な地位を得ていた()私ですが、今日ついに7代目リーダーとして就任いたしました。

今日の行程を説明すると、まず鹿島槍ヶ岳(南峰)までサブザックでピストン。そのあと昨日来た道を少し戻って分岐へ、赤岩新道を下ったら山道はほぼ終了。あとは林道を歩いて大谷原からタクシーで下界へ。というものです。あまりキツイ行程ではありませんが、午後からの雨予報、赤岩新道の状態、怪我人のこと等、心配事はいくつかありました。

5時前、準備ができたので少し早めに出発しました。日の出を見ながら鹿島槍まで緩やかな登り道。荷物が軽いこともあって、みんな元気にスイスイと登っていきます。

私は隊の一番後ろを歩くのがとても好きです。みんなが楽しそうに会話しながら登っているのを見ていると自分も楽しくなってきます。時々隊から少し距離を置いて寂しく1人で登るフリをしたり、遠くから眺めたり、隊列にいながら隊列にいないような、そんな感覚がなんとも好きです。

 

気がつくとあっという間に鹿島槍。コースタイムは随分巻いていました。山頂からは今まで登った山々や行けなかった五竜岳が見渡せました。山の下は朝から変わらず一面の雲海で、幻想的な雰囲気はリー養の最後にふさわしい、とてもいいものだったと思います。

ずっと山頂にいたい気持ちもありましたが、雨が降ると帰りの赤岩新道が怖いので、山頂を後にします。赤岩新道の始めの方はカラー地図に書いてあった通りのやせ尾根で、下手すると剱岳より危ないのではないでしょうか。雨が降っていなくて本当に良かったです。

そこを過ぎると後はいつものような下り道。滑りやすい岩も多く危ない時も数回ありましたが、大きな怪我もなく無事下山することができました。沢まで降りると人工の滝の下を通るトンネルがあって、これを抜ければ終わりか。少し寂しい思いと達成感で胸がいっぱいになりました。誰1人欠けることなく終えることができたことが何よりも嬉しかったです。

 

ここまで長くなってしまったのでこの後は割愛します。簡単にまとめると林道をダッシュ。徳重疾走して失踪。橋到着。タクシーびゅーん。温泉ドボーン。炭酸ゴクゴク。焼肉ドヒャー。みたいな感じでした。焼肉は本当に、本当に辛かったです。全行程で一番キツかったです。来年以降も後輩にこの焼肉を思い知らせて......受け継いでいきたいと思います。

以上、活動報告でした。